2014年1月1日水曜日

あけましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いいたします。


本年も、とくにジャンルを問わずに適当に雑文を書いていく所存。

昨年までは画像等をふんだんに使うというテーマを掲げておりましたが、今年は記載頻度が上げて行くというテーマで頑張ってみたいと思います。




閑話休題


さて、ところで年末には「よいお年を」と言う言葉があります。


これは「よいお年をお迎えください」とか「よい年末を過ごしてください」と言う意味で使用されるそうです。
冷蔵庫の登場より以前の時代では、食糧事情が大規模に改善される前というのもあり、「年を越す」ことは秋の収穫や収入および備蓄を準備しておく必要があり、貧困だったり凶作だったりすると年を越せない農家の方や町民が居たのが当たり前で、そういう時代背景から出来た言葉なんだろうなと、柾は愚考しております。

 その意味でも、貨幣の登場は画期的であり、外貨を稼ぐ(※1)ことは、備蓄を消費した後に、自給以外で食料等を手に入れる緊急手段としてとても重要なことです。

 外貨を稼ぐということは、ISO的に表現すれば「緊急事態の予防」であり、供給ルートの確保は「緊急事態の緩和」に相当する行為です。


(何の話かと言うとTPPの話につながります)

外貨を安定的に稼ぐ(※2) と言う意味でルートを確保したりするのは当然個人の単位では難しく、商業組合などと協力して互助組織がつくられたのは当然自然の流れであると考えます。
その代表例がJAであると言えるでしょう。

しかしTPPの参加の可否の議論において、神話とも聖域とも呼ばれているこの部分が揺らいでいます。

 単純に、海外から安い(現状でもすでに安い)米が入ってくると、国内で生産されている米が競争では勝てないから。というのがポイントでしょう。
 しかし、農家の中にはJAに加入せず、独自のルートを開拓して直接卸しているというケースもあり、その手の農家とJAとはずいぶんと温度差があります。
 JAに卸している農家の卸値から考えると、特に競争できないというわけでもないというのが私の感想なのですが、流通ルートに乗ってスーパーなどで販売されている時の価格は、直接農家から購入するときの価格に比べて三倍以上の値段に差があります。(会社で農業兼務している人から購入しているんで、そのからの話です)

 当然、農家から仕入れる米は100%新米なので、スーパーで売っている古米や別ブランドとの混合米との比較ですから、この「三倍」と言う数値は実際に条件をそろえれば6倍から10倍になっても驚きはしません。

上で記載した通り、JAは互助組織ですから、利益を求める必要はありません。

 流通ルートを維持するための諸経費やら運搬費やら保管費やらを含めても、三倍と言う数値が異常で、仕入れ値から二倍未満で流通販売できれば、国産の値段はそれでも高いでしょうが、品質と味、ブランドで十分競争できるのではないでしょうか?

 結局のところ、本質の部分はTPPなど関係なく、競争が無いからと言って経営の見直しをさぼっていたツケが回って来ただけであり、結果としてJAや中間業者は存続の有無を問われる結果となった。
 農家の方々もJAから脱退するなり新しい互助組織を立ち上げてそこでやっていくなりの選択のきっかけになるので、むしろ喜ばしい所でありましょう。

以上の考察より、農家の方々にとってTPPの参加の是非を問うという外圧は、今年は「良い年」になるのか?と言う部分になります。

 JAや様々な部分で見直しを図ることを余儀なくされるので、JAや中間業者に方々にとっては今年は「悪い年」になることでしょう。

 末端の農家の方々にとっては、JAや中間業者が下策である「卸値単価の引き下げ」というカードを切ってくるかどうかがポイントで、そこからどう選択するかで「良い年」にもなれば「悪い年」にもなるのではないでしょうか。

 その意味では、外食産業はきっと「良い年」でしょう。農家の方々にJAを脱退して直接取引する「口実」が出来ますし、そうなれば中間マージンがなくなることで「仕入れ値」が安くなるというメリットがあります。

TPP自体は双方向ではなく、また筋が通っていない協定ですので、参加自体は反対派の柾ですが、これを口実に様々な部分にメスを入れることで、日本経済の楽市楽座になることを期待するところです。




※1:ここで言う外貨とは、家庭単位では貨幣であり、村や町単位ではそこから外との流通ルートを指します。
※2:ここで言う外貨とは単純に貨幣のことです。

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