本日のきっかけは、通勤時のラジオで、冷房の設定温度28℃を順守しているかどうかのアンケートの結果、57%が守っていない(いる?)という回答です。
ラジオではこの結果(アンケートの内容がこれだけではなかった点もあります)について、特別なコメントなどはありませんでしたが、聞いていた私の方では半数が守っていない(守る気がない)という結果は、至極当然でむしろ、半数も守ろうとしていることに驚いたくらいでした。
28℃という温度がどこから来たのか?
以下のような記事を見つけました。
「建築基準法などの法律で、執務室の設定温度が28度以下に定められている。運動に取り組みやすいように、この温度を掲げたにすぎない」
環境省(?)ではこのような「言い訳」をしています。
事務所則では湿度など、他にも要求しており、温度部分だけ抜き出しても意味はありません。しかも事務所則は「空調の設定温度ではなく室温28℃」です。
居室などは排熱機器もあることから温度ムラもあるため、エアコンの設定温度を28℃にしたところで、それはエアコンの温度センサーの感知に依存してしまい、実際の室温は28℃をキープすることができません。
霧ヶ峰のように、最新機器ではサーモモニターで温度を感知しているタイプもありますが、従来のエアコンの多くはサーミスタと呼ばれる温度によって内部抵抗が変化する抵抗器(になるのかな?)の内部抵抗値を読んで温度を計測していると記憶しています。
このタイプの温度計を使用しているエアコンの場合、どうしてもサーミスタが設置されているエアコンの吸い込み口の温度を基準としてしまいます。吸い込み口の真下にプリンタなどがあれば、エアコンはガンガンになるでしょうが、排熱機器が吸い込み口周辺にない場合、居室内の対流したいでは全然エアコンが効かないという結果となります。
つまり、エアコンの設定温度は当てにはならないんですよね。
なので、設定温度を基準にしてしまうと「労安法を違反する」こととなります。
設定温度29℃推奨した某企業は違法を騒がれましたが、「設定温度28℃」でも、違法を推奨しているのとなんら変わりはないというわけです。環境省の人間はどうにも勘違いしているようですね。
そもそも28℃という数値がどこから来たのか? 環境省は上記のような言い訳をしていましたが、私の記憶では、小池百合子が環境大臣だったころ、立ち寄った工場が「設定温度28℃」を実施しており、それを褒めて他にも推奨した結果出来上がったもので、化学的な根拠は全くない状況で蔓延してしまったというものです。
この根拠のないことにどれだけ金をかけているか? クールビズにかけている環境省の予算は80億(数年の合計で)だそうで、しかも75%の人が成功したとは思っていないようです。
昨年度(25年度)単体では10億ほど要求しているようです。
同シートには、資金の流れも記載されています。電通に4.5億円だそうで……
不思議なことに、「外部有識者の所見」という項目がないんですよねぇ……
他にも効果を感じているかどうか? というアンケートがありました。
富山県消費者協会が実施したアンケートでは、空調設定を実施しているのは36%だそうです。
正直、金額に見合う効果があったのかどうか? エネルギーとして節約できたという効果結果を試算してみます。
資料:省エネルギー庁
世帯ごとに暖房器具などは違いますので、今回は全世帯が電気のみ(左ページ)を使用したという前提でやります。
総額として一世帯3850円/年の節約です。
その結果、約二千億円ほどのエネルギー削減効果があるとのことです。
3850円という数値自体が、かなり持っていると思われる点と、地域差の件もあるので、実際の数値は半分にも満たないだろうという予測もあります。
(地域差と地域の世帯割合などもありますし)
なので、さらに0.5をかけてやると1000億。
実際の実施が空調が36%で他も似たようなものなので、0.36の数値をかけてやると、360億円の程度の削減効果が表れる結果となりました。
年間なので、広報費用10億/年とすると、削減としては十分な効果が表れていると評価してもいいかもしれません。
まぁ、逆の見方をすれば、市場が350億縮小したともいえるんですけどね。
この数値はあくまで「広報による省エネ分だけ」という一つの側面のみで全体ではない、という部分でヨロです。
とはいえ、省エネ試算についてはなり怪しい面があり、正直信用していなかったりします。
私はこの計算ですが、平均運転時の消費電力を基準として計算していると思っております。ですから、温度を下げるにしろ下げるにしろ、運転前の居室の温度を設定温度にまで変化させるために必要なエネルギー量を除外しているのではないかと。
また、熱中症やらの損失分を計上していませんし、本気で概算するとなると、非常にめんどくさ・・・・・・
話を本題に戻します。
結論としては、設定温度28℃というのは、違法を推奨している、というものです。
以下は所見ですが、
柾は「省エネ」というのは「温度の設定を夏場は上げ、冬場は下げる」行為ではなく、本来は「エネルギーの消費効率を向上させる、低下させない」という意味合いでとらえています。
なので、設定温度や電気のこまめなON,OFFは省エネではなく、「節エネ」であり、太陽光パネルなどは「作エネ」であり「省エネ」ではないというものです。
省エネ、節エネ、作エネで分類しました。言葉遊び的なもとだけでなく、それぞれに特徴があって分類しています。
省エネ:定期的に効果が見込める為、中長期的な計画に向く。
節エネ:単発で効果が見込めるが、導入時に効果が見込めるが中長期計画には向かない。
作エネ:単発であり、長期的に見て効果が減少する為、中長期計画上、効果が減少した分を補てんする新たな施策を要する。
その意味で、省エネ活動を推奨する場合、温度におけるエネルギーの消費効率を向上させるにはどうすればいいのか?
単純な話です。エアコンを買い替えればいい。おそらく、それ以外はないと思います。
次に、低下させない為にはどうすればいいか?
まず1点目として室外機の設置個所についても考慮が必要です。
・南側に置くか、北側に置くか。
・直射日光が当たる範囲に置くか、直射日光が当たらない日陰に置くか。
・室外機周辺に物を置くか、置かないか。
その為に、夏用・冬用エアコンで使い分けるのも手でしょう。まぁ、普通はそうはしないでしょうから、稼働時間をベースに考慮する方がよいでしょうけど。
最後に基本ですが、定期的なメンテナンスです。
まぁ、夏場前、冬場前の最低二回は本格的なメンテナンスは実施した方がよいでしょう。使用中に不備に気が付くと調整も大変ですし、、、、ね。
次に、温度設定の効果についてです。
つまり、28℃という数値はどれだけ節エネになっているのか? それは意味があることなのか?
設定温度23度の時は450W
設定温度28度の時は320W
設定温度5度で130Wの違いという結果です。1℃あたり26W。
つまり、設定温度を27度から28度に上げると、346Wが320Wになるという計算です。
8%程度の効果はあるようです。まぁ23度から24度に上げた場合は6%程度なんで、ダイキンのいう10%はずですが……
さて、この結果を見ると、かなりおかしなことがわかります。以下に28度設定。。。
該当箇所のプリントスクリーンです。
扇風機を使って(以下略)
扇風機の消費電力って、いくつでしょう?
· サイズ:72~95.2×37.5×36cm
· 本体重量:3.8Kg
· 生産国:中国
· 消費電力:[50HZ/60HZ]:35/37(W)
· カードリモコン、リモコンホルダー
· 製品概要・仕様 1:本体寸法(mm):(高さ)720~952x(幅)375x(奥行)360・本体重量(g):約3.8kg●羽根径30cm●カードリモコン(リモコンホルダー付属)●ホコリ防止加工●リズム風●チャイルドロック
· 製品概要・仕様 2:●ツインタイマー[切:1・2・4(H)、入:2・4・6(H)]●風量切替:6段階(強・中・弱 及び 各リズム風)●首振:手動・ツマミ式●首振角度:3段(100°・75°・50°)●仰角35°俯角16°
· 製品概要・仕様 3:●消費電力[50HZ/60HZ]:35/37(W)●電気料金[50HZ/60HZ]:約0.8/約0.8(円/h)●待機電力:約 1(W)●運転音[50HZ/60HZ]:(強)43/45(dB)・(中)38/38(dB)・(弱)27/26(dB
35Wって書いてあるよ!?
· サイズ:幅27.8×奥行18×高さ28.5cm
· 本体重量:1.6kg
· 素材・材質:PP他
· 原産国:中国
· 電源:AC100V(50/60Hz)
· 消費電力:強31/中21/弱16W(50Hz)、強29/中19/弱15W(60Hz)
· コード長:1.8m
中で21Wだよ!?
ご存知の方はご存知ですが、居室の空気をきちんと混ぜるためには、送風機は一つじゃぜんぜん足らない。
本棚も机も何もない部屋ならともかく、居室というのはさまざまな障害物が存在します。
排熱機器も複数個所に分散している為、6畳間ですら二つは欲しい、オフィスなら下手をすると十個以上必要に、、、
かりに、DCモータータイプの省エネ扇風機を使っても、一つじゃ追いつくはずがない。
この手の製品を使用しても、1個じゃすまない、、、5個も導入するくらいなら、温度設定を28度から23度に変えたのと消費電力は変わらない。
な、なんというばかばかしさなんでしょうか、、、、温度設定28度にする代わりに扇風機を動かすという行為が、逆にエネルギーの使用量を増やす結果になるというのが、よくわかるというものです。
設定温度、28度はもうやめましょうよ、環境省さん。
鶏の記憶では「室温28℃」は50年ほど前に、労働省が行った「ひとはどれくらいの室温に耐えられるのか」という実験の結果に由来していたと思います。
返信削除仰るとおり、「設定28℃」は室温を意味しません。自分で吐き出した空気を吸い込んで、勝手に低くなってしまうこともありますしね。つか、設定に拘りすぎて肝心の労働効率が低下したら何の意味もないワケで。「暑い~」というだけで集中が途切れて失敗が多くなることもありますし。
電力消費を抑えたいというのならR4が大好きな、あの、無茶な冷房をしている生産性の低い、パ(以下略
>>パ(以下略
削除ええ、わかります。特定ゲームを提供するゲームセンターですねw
今はネットでゲームをする時代だからと言うことで、ぜひ規制をかけて欲しい所存ですw