2013年7月23日火曜日

ISO14001の改定

早いのか遅いのか。

ISO9001が2015年9月
ISO14001が2015年1月

と言う情報が入ってきました。

以下の4点が改定になるような感じで動いているとか。

1.リスク管理
2.予防処置の削除
3.内外部の環境把握
4.パフォーマンス成果の重視


予防の削除はリスク管理に含まれるから、だそうですが、それなら「是正処置」や「緊急事態の対応・緩和」も「リスク管理」の範囲に入るのでは? と頭の中を「?」が飛び交います。
「内外部の環境把握」と言うのも具体的にどういうことなのかよく分かりません。
地元や周辺地域に与える影響を考慮することは、法律でも決められていますし、チョットした工場の場合は町長や村長と言った方々との付き合いもあります。
内部で言えば、それこそ作業環境云々といった労働安全衛生の所掌範囲でしょう。それとも、環境だけでなく、安全や衛生管理もISO14001の所掌範囲に含めなければならないという要求事項なんでしょうか?

最後に大きなお世話なのが、「パフォーマンス成果の重視」です。
省エネ法のように、削減計画の義務があるならともかく、いかにも「パフォーマンスの改善計画を立てなければなりません。それが無ければ成果の重視にはつながらないのです」と聞こえてくる気がします。
特に要求事項が無ければ、「何を以て改善と見なすのか?」が置き去りになるからと言うのが一番大きいと感じます。
水質対策をし過ぎた結果、水がきれいになりすぎて魚がすみつかなくなるのが「改善」と呼ぶのでしょうかね?
「改善状況」とは当事者間によって決定された「最適化された状態」を指すんじゃないの?って思います。その当事者は、ステークホルダーと事業者であって、ISO規格でもなければJABでもないし、審査機関でもありません。
さらに「最適化された状態」に持っていくために、日夜努力しているんであって、数値目標を立ててとにかく減らせ、増やせというものでもないでしょう。

環境側面と言うわけのわからない言葉が無くなるのは良いことですが、今回の改定は非常に不安ですわ。

追記
個人的にはISO50001(エネルギーマネジメントシステム)とのすみわけをどうするつもりなのか?と言う部分だったのですが、そういう不都合のある部分は相変わらずスルーでした。

2 件のコメント:

  1. 予防処置というのは昔から「分かりにくい」として不評な要求事項でしたね。例えば「水平展開は是正処置の一環ですから予防とは言えません」みたいな。
    まぁ、規格にあろうがなかろうがヤルべきことに何ら変わりはないんですけどね。

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    1. >水平展開は是正処置の一環ですから予防とは言えません
      たしかに、よく言われていましたね。予防か是正かは事後か事前かの違いでしかないと思っておりますが、監査側のさじ加減ひとつでよく振り回されましたが(苦笑)

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