葉山「柾さん、あれ見てくださいよ」
柾「うん? あれって、、、、雪かき?」
葉山「ええ、そうです。ひどいですよねぇ」
柾「雪かきしている連中が、雪の捨て場所について?」
葉山「ええ、あのH会計事務所。雪の捨て場所として、車が通るアスファルトの上に雪を撒いているなんて、信じられないっすよ。」
柾「雪かきの問題は、雪をどこに置くか? だからねぇ。仕方がないんじゃない?」
葉山「それにしても、公道の車が通る通路上にばらまくなんて、常識を疑いますよ」
柾「とはいっても、雪の山ってそのまま放置したら、溶けない状態が続くからね」
葉山「それってまずいんですか?」
柾「次の大雪の時、その山が使えないとなると、別の捨て場を用意しないといけないじゃない?」
葉山「その対策の為に、周辺にばらまいていると?」
柾「アスファルトって、良くも悪くも蓄熱するんだよね。石だし」
葉山「その熱で雪を解かそうとしていると?」
柾「たぶんね」
葉山「でもそれなら、今の場所においててもいいんじゃありません? 熱が伝わって雪を溶かすんですから」
柾「問題は、その熱が伝わらないんだよね」
葉山「え? そんなことってあるんですか?」
柾「鉄なんかは、熱しやすく冷めやすい性質を持つよね? 熱の伝播が早い物質っていうのは、同時に冷めやすい性質を持つんだ。でも、熱の伝播が遅い物質は、逆に冷めにくいという特性を持つ」
葉山「はぁ、それが?」
柾「ようするにアスファルトが熱を持っても、雪のある部分まで熱が伝わる前に、大気に熱が放出されてしまう方が早いってこと。結果として、雪山の方に熱が伝わらず、いつまでも残ると」
葉山「だから、雪が解けたアスファルトに雪を撒いて、熱を有効利用していると?」
柾「そういうことだろうね」
葉山「でも、みっともないですよ」
柾「うん、それもわかる。彼らのやっていることは、効率のいい方法ではあるんだよ。だけど、効率のいい方法が周囲に及ぼす影響は、葉山さんの言うように悪いのも間違いない」
葉山「効率を求めた結果、評判が悪くなると?」
柾「かもしれないね。この問題もそうだけど、仕事も、ロボットを入れたりアプリケーションを導入したり、クラウドシステムを活用したりして効率を求めているけど、それが業務において最適かどうかは別なんだ」
葉山「そういうものなんですか?」
柾「そういうもんだよ。会社の会議室でみんなで議論を出し合って会議をやるより、喫煙所でだべって話し合う方が効率がいいことだってあるしね。大抵の判断は喫煙所で決定されるっていう話も良く聞くし」
葉山「効率ばかりを求めるのは、悪い事なんですか?」
柾「必ずしもそうじゃないんだろうけど、あえて何が悪いのかと言われれば、そこばかり見て周りが見えなくなり、足元をすくわれてしまうことがが悪い事なんだろうね」
―以上――
本日も特に意味はありません。たんに、雪を道路に巻いている会社の人がいて、それで思いついたので筆を執ってみただけですw
はじめましてshinoyanと申します、ちょこちょこ覗かせてもらってます。今回も雪国の厳しさを知らされました。こちらは
返信削除あんな雪降ったことがありませんので(実感として不足していた)・・・・・・・又よせて頂きます。 m(__)m
shinoyan様、はじめまして。
削除メインはISOっぽいのですが、実際のところ、その日思ったことやら何やらを書き綴る程度のブログでしかございませんが、よろしくお願いします~。
バブルの頃、某トヨ■で、全ての工程をロボットが行う全自動工場が作られたと記憶しています。それから20年後、ト■タのRAV4を作る「最新工場」には溶接以外、1台のロボットも無くなってました。「効率を追う」っていうのはそういうものなんでしょうね。
返信削除名古屋鶏様、まいどです。
削除>全自動工場が作られた
うお、それは知りませんでした。
工程の全てをロボット化するにしても、結局ロボットにどのような動きを指せるかを指示するのは人間で、その人間も従来の経験から得ていたわけですから、全自動なんてシステムを入れてしまえば、その経験を得る機会を奪うことになって、、、、と言うのはわからなかったんでしょうね。