2014年7月23日水曜日

これは第三者認証による弊害なのか、それとも限界なのか、はたまた力量不足なのか?

ちょっとした雑記です。


記事:中国の古い肉期限偽装

世間を騒がせている、不二家の賞味期限偽装の食肉バージョンです。

何故表題なのか?というとこちら

記事:米マクドナルドCEO、中国企業の食肉安全問題で「欺かれた」


・サプライヤーが食品安全ルールを順守しているかどうかについて第三者の監査に依存している。
・監査の時期や、監査を担当した企業名を明らかにしていない。
第三者の監査ということなので、おそらくISO22000「食品安全マネジメントシステム」のことではないかな?と思っています。

その為にこのような表題といたしました。



話を続けるまえに、こちらも合わせてみて欲しいとおもいます。

記事:ベネッセ情報流出、謝罪を「外注」 派遣会社が電話対応

記事内にあるように「謝罪業務を委託する企業姿勢」と言う点です。

朝日の記事でも言われていますが、この対応について「疑問視」されています。
先の記事にあるように、外部の人間に責任のある業務を任せることについて、私も同様に疑問を感じます。

ですが、これに疑問を感じた時、品質も環境などのISO監査と呼ばれる種類の「業務監査」もまた、責任のある業務です。
契約形態は違いますが、実質の所は監査の外部に委託とどう違うのか? というもの。


ここでいう第三者とういと、利害関係の外にいる人たちです。

そして再び疑問があります。

第二者(利害関係者)からの監査はなぜやらないのか?

利害関係のない第三者に対してではなく、利害関係にある第二者に問題ないことを確実にするほうが先です。
そもそも、利害の無い人が何を重点的に見ればいいのかわかるのでしょうか? 組織が決定している著しい環境側面でしょうか?
これが利害関係者なら、確認するべき部分は利害に絡む部分と言う明確な指標がある為、監査の制度は第三者よりも確実だと思うんですが、勘違いでしょうか?


仮に、組織が決定している「著しい環境側面」が利害関係者の利害に絡む部分をきちんと含んでいる、と仮定した場合、著しい環境側面を決定する為の手順が、確実に利害関係者の利害を反映しているものでなければなりません。

これは主観で情報不足の結果の感想かもしれませんが、「利害関係者からの要求事項」を点数に加算するようなスコアリング評価のルールは一切見たことがありません。環境側面の抽出に、法的およびその他の要求事項も含めろみたいな部分で止まっていたと記憶しています。

不二家の事件で、洗濯屋は「企業がねつ造したり隠蔽した結果」みたいに位置づけて、監査自体に問題がないと評価を下しています。
一側面としてはそのとおりです。
しかし、組織の事業活動上における重要なファクターとなる物が適切に抽出され、管理されているかどうか? と言う部分を第三者監査で確認できないというのは重大な問題ではないのでしょうか?
このように疑問を持つ理由は、審査の現場において、審査員は抽出の手順は組織が決定するから、その手順については知らぬ存ぜぬという姿勢です。しかしこれで本当に要求事項を満たせるのでしょうか?
要求事項をきちんと満たせる手順になっているかどうか、きちんと審査しなくても良いのでしょうか? なぜこのような審査をする審査員を洗濯屋は量産するのでしょうか?

さらに、これら作成された手順が問題なくチェックが行われているかどうかを見抜けないという時点で、何を見に行っているのか? と言う疑問もあります。
わざわざ訪問する意図はなんでしょう?


以上により、表題となるわけです。


また、利害関係者についても、仕入れ先が第三者監査を実施しているから問題ないとし、確認を省略する行為は、上記のベネッセと同じく「謝罪業務を委託する企業姿勢」と同じで、疑問視されるべき案件であるのではないでしょうか?
以上より、真に要求されているのは、第三者監査(利害関係者がいによる監査)ではなく、第二者監査(利害関係者による監査)と呼ばれているほうじゃないかなぁ。

2 件のコメント:

  1. マサ(柾)様のおっしゃる通りだと思います。
    もっとも中国では認証というのはお金をもらって登録証を売ることらしいですから、信頼性なんて考えるまでもなさそうです。
    しかし第三者云々については私はちょっと別の考えをしています。つまり元々第三者認証制度というのが頼りになる、信頼できるという証拠も根拠もなかったのではないでしょうか。我々というか世の中が20数年かけて、第三者認証に信頼性があるかどうかトライアルをしてきたように思います。そしてやっと、これは頼りにならない、信頼できないものであるという結論が出たということではないかと思います。
    ですから第三者ではなくなぜ二者をしないのかという疑問を持つのではなく、ああやっぱしだめだったか、それじゃ二者監査をしっかりすることにしようとなるだろうということです。洗濯屋さんは倒産、社内にそれなりの部門が置かれ強化されるでしょう。もっともその部門は環境側面の決め方とか文書の管理を見るだけでは役に立たないでしょうね キリッ

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    1. おばQ様、毎度ありがとうございます。

      >ああやっぱしだめだったか、それじゃ二者監査をしっかりすることにしよう
      なるほど、確かに以前は第三者審査なんてものはなかったですから、その通りですね。
      となると、段階的には第一者監査(内部監査)が一番しっかり見て、次に二者審査にて内部監査の内容と内部監査のやり方、利害関係を含む部分とみるという、段階を踏む形になりそうですね。

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